句材になりそうな景色や花や遺跡を写真にしました


朝来市和田山町白井の藤公園(2022年4月30日)

以前から丹波市の「白毫寺の九尺藤(藤丈最長1m80cm)」を見に行きたいと思っていたが、コロナの為3年続きで「藤まつり」開催が中止となった。これに代わる藤の名所として朝来市和田山町白井の藤公園を知り急遽訪問した。明石から播但連絡有料道路を北上し竹田城を過ぎ和田山ICで降り、案内板に従って10km程地道を走った山裾に公園はあった。年配者が駐車場の整理をしている。コロナの外出規制解除を受け、快晴に恵まれたゴールデンウィークの2日目のため、多くの県外車が来ていた。ここの公園は、地区民のボランティアにより、平成115月に完成した公園で藤の木はやや若い。藤棚総延長500m、藤丈最長145cm。噴水を取り囲むように紫・白・ピンクの150本の藤が山裾に植えられている。

 


噴水の周りのベンチに腰掛け、谷風にゆっくり揺れる長い藤房越しに見る噴水の水しぶきの景色は美しかった。地区民が造った水車小屋も風情を添えていた。家族連れやアベックも多くいた。にわかカメラマンがそこここでカメラを構えている。ただ三脚を据える年配カメラマンの我が物顔には閉口した。ふと見ると公園の北側には灌漑用溜池がありその土手に多くの鯉幟が泳いでいる。子供は藤棚よりも鯉幟の方に興味があるらしく溜池の坂を登って行く。我々も従った。田植え準備のため水を引く小川ではヒキガエルが鳴いていた。田園風景の残る万緑の里山は美しい。

 


三椏の花と神子畑選鉱場跡(2022/4/5)

三椏の花を見に朝来市佐嚢(神子畑)の「三椏の群生地」へ向かった。三椏は3月初旬に咲き始め、3月下旬から4月初めが満開である。新葉が芽吹く前の枝先に芳香を放つ花が下向きにうつむくように開花する。ご承知の通り枝は3つに分岐しており、樹皮は和紙の原料となる。三椏の花の咲き始めは緑を含んだ白色、盛りは山吹色、盛りを過ぎると白く色褪せる。播但有料道路を朝来ICで降り、国道429号線を恐々山裾に沿って進むと道路沿いの急斜面に群生地はあった。日当たりの良い場所のものは白く、日陰のものは可憐な山吹色だった。



日本一古い鋳鉄橋の架かる川沿いのベンチで辛夷の花を見ながら昼食をとり、群生地から更に奥に入った神子畑選鉱場跡へ向かった。ここには延岡鉱山から運び込まれた銅・錫・亜鉛などを含む砿石を選鉱する東洋一の選鉱場があり、昭和62年まで稼働していた。生野高校OBの妻によると「一円電車」で通学していた同級生が居たらしい。明治5年建造のフランス人ムーセの旧居も残されている。山の斜面を利用した選鉱場前の三分咲きの桜の古木はこの地の歴史を物語っている。ハイキングを兼ねたグループもいて、交流館の地元ガイドから丁寧な説明を受けた。生野の銀、明延の銅として知られ、奈良東大寺の大仏の鋳造には、ここで産出された銅が献上されたと伝えられている。



明石公園菊花展覧会(2021/10/26)

原因不明のままコロナ感染者が激減し、930日をもって新型コロナウイルスの緊急事態宣言は解除された。まだまだ人出は少なかったが、1023日から1114日の日程で開催されている第93回明石公園菊花展覧会を見に行った。地球温暖化のせいか最近の天気は誠に変で、金木犀も鰯雲も見ることなく10月に入った。幸い曼珠沙華やコスモスは郊外の畦や畑で見ることが出来た。丹波の枝豆や新秋刀魚やピヨーネを食べて秋の味覚も満喫した。

 

さて今年の菊花展であるが、年々出展者が少なくなっているように感じる。人々に菊を育てたり観賞したりする余裕が無くなって来ているのだろうか。そう言えば菊花紋は天皇家の紋章である。異例尽くめの皇室の結婚であったが、丁度本日、秋篠宮家の眞子さんと小室圭さんが結婚し記者会見があった。日本国民の一人としてぜひお幸せになってほしい。 「我のみの菊日和とはゆめ思はじ 高浜虚子」



六甲高山植物園(2021/7/21)

夕菅は香美町但馬の今子浦海岸が群生地として有名だが、行くには遠すぎる。調べると幸い六甲高山植物園が見頃らしい。明石から裏六甲有料道路を利用して30分そこそこで行ける。10時半頃に着くと、残念ながら背の高いレモンイエローの夕菅の花は既にしぼんでいた。名前の通りである。代わりに高原に夏を呼ぶ1000株のニッコウキスゲの濃いオレンジ色の花が丁度見頃を迎えていた。夕菅(キスゲ)と夏山で見かけたニッコウキスゲを混同していたが、別種であることを初めて知った。鯉が泳ぐ池では、河骨や睡蓮やアサザの花が咲いていた。河骨の白い地下茎は確かに骨のように見えた。六甲自慢の紫陽花に加え、キキョウや百合やレンゲショウマなども咲いていた。鳥の鳴き声と水の音を聞きながら東屋で至福の時間を過した。ここも入園者は少なかった。



須磨離宮公園の花しょうぶ園(2021/5/31)

週明けの梅雨晴間を狙って須磨離宮公園の花しょうぶ園へ行った。遠くに瀬戸内海を望む噴水広場の薔薇園は、盛りを過ぎてはいたが見応えがあった。「子供の森」近くの「おべんとう広場」で持参した弁当を広げた。

 

山かげの花しょうぶ園へ下りて行くと多くの先客がそれぞれ自分の気に入った花しょうぶの前のベンチに腰掛けて静かに観賞していた。江戸系や肥後系や伊勢系など多くの品種の花しょうぶが美と粋を競っていた。鯉が泳いでいる隣の新池では、俳人好みの河骨(カワホネ)が明るい黄色の花を付けて咲いていた。3月に来た梅園の梅の木は鈴なりの青梅を付けていた。眩しいほどの若葉も美しかった。


淡路島・国営明石海峡公園(2021年4月19日)

休日明けの419日は快晴に恵まれ、気晴らしを兼ねて淡路島の国営明石海峡公園へ行った。明石海峡大橋の通行料金はETCで片道910円と安くなっている。検温と手の消毒をして淡路口ゲートから入園すると来客はコロナ第4波の影響でまばらだった。この公園は約1000hrの土地に里地里山公園を回復させることをコンセプトに開発されている。園内は手入れが行き届いておりどの花壇も見事だった。育種家が異種間交配して生まれたピカピカ輝く花びらが特徴のラナンキュラス「ラックス」は、プラスチックの造花そのものだった。直射日光が当たらなければ花を開かないリビングストンデージーは色とりどりで蛇の目傘を並べた様で見事だった。大阪の舞洲には及ばないが、中池からポプラの丘に向かう斜面のネモフィラも美しかった。残念ながらチューリップは盛りを過ぎており百合やひなげしへ植え替え作業中だった。弁当を広げると鶯や雲雀が鳴き春風が渡りすばらしい一日となった。


明石市の石ヶ谷公園の梅園(2021年2月21日)

新型コロナの緊急事態宣言下、5月のような陽気に誘われて221(日曜)、明石市の梅の名所・石ヶ谷梅園を訪問した。老夫婦やアベックや草滑りをする子連れなど大勢の観梅の客があった。昨年同様に幕の内弁当を広げるとタイムスリップしたようで、この1年間コロナ感染状況が全く改善していないことに愕然とした。石ヶ谷公園には子供の遊び場や運動場や体育館や乗馬クラブなども有る。帰路に就くと家籠りに耐え切れない車列が数キロに及んでいた。


須磨離宮公園の梅園(2021年2月23日)

223日の天皇誕生日も好天に恵まれ、息抜きを兼ねて須磨離宮公園の梅園を訪問した。ここの梅園は品種も多く手入れが行き届いているため、石ヶ谷の梅と競べると木の形も花の色も見応えがあった。職人が手を入れて育てると斯くも違うものかと感心した。園内では、梅だけでなく、正月桜や馬酔木の蕾やマンサクや寒椿や水仙や菜の花なども咲いていた。噴水広場の薔薇園では若葉が芽生え始めていた。帰路は須磨浦公園の芭蕉の「蝸牛角ふ里わけよ須磨明石」の句碑を確認して、駅前のカフェTOOTH TOOTHで海釣り公園を眺めながら遅めの昼食をとった。残念ながら一ノ谷で鶯の鳴き声は確認出来なかった。


明石市大蔵海岸の夕日と丹波市青垣町高源寺の紅葉

 

明石市大蔵海岸の夕日を見て一句如何ですか。(2020/10/30)

 

明石海峡の夕日は、晩秋から初冬にかけてが、太陽も海も空も真っ赤に染まって一番綺麗だと思う。この夕日を撮るため日没時間には多くのカメラマンが集まる。そんな海岸で、今年は女性や親子連れがテントまで持ち込んで釣りをする人が目立った。新型コロナの影響で、屋外のレジャーとして愛好者が増えたのだろう。

 

丹波市青垣町・高源寺の紅葉を見て一句如何ですか。(2020/11/5)

 

さてアメリカ大統領選の結果を余所に、丹波屈指の名刹で三丹随一の紅葉の名所でもある青垣町の高源寺へ行った。ここの紅葉は開山の遠谿祖雄禅師が中国天目山から持ち帰った「天目カエデ」が有名である。葉が小さく切れ目が深い。油絵を描いている人が居たので、絵の品定めがてら紅葉について聞くと、1週間後が最高でしょうねとの返事だった。プロのカメラマンらしき人も見かけた。全山これ紅葉と言った景で、実に素晴らしかった。なお、丹波は明智光秀ゆかりの地であり、NHK大河ドラマ「麒麟がくる」のポスターが至る所に貼られていた。


第92回 明石公園の菊花展覧会

秋の代表的な花である菊を見て一句如何ですか。(2020/10/25)

 

大正15年から続く明石市の「市の花」菊花を楽しむ伝統の菊花展が、1024日から1115日までの日程で開催された。25日は雲一つ無い秋晴れの日曜日で、しかも「第14回ロハスパーク明石(グルメの出展も25ブース)」の最終日とも重なり親子連れなど大勢が詰掛けた。思えば、昔の田舎では秋になると軒下に大輪菊や懸崖菊の鉢を並べ、腕を競い合う文化があった。また、家族で行く菊人形も楽しみであった。開催当初の為まだ蕾の菊が多くその点は残念だったが、目の保養になった。人気投票に備え鉢の手入れに余念の無い人もいた。私的には、懸崖菊と小輪菊の盆栽が好きである。菊の邪気を払う力で、新型コロナに打ち勝ちたいものだ。「菊の香や奈良には古き仏たち 芭蕉」

 


砥峰高原のススキと志方町のコスモス

90haに及ぶススキの高原と250万本のコスモス畑を見て、一句如何ですか。(2020/10/16)

 

秋らしい景色を求めて兵庫県神河町の砥峰高原のススキを見に行った。ここは、映画「ノルウェイの森」や大河ドラマ「平清盛」・「軍師官兵衛」のロケ地になった地である。90haに及ぶ高原が全面薄原となっている。平日の午前中だったが、観光バスを含め多くの人が来ていた。ただ天候の関係かススキの穂綿の大きな白い膨らみが少なく見応え不足だった。モデルにポーズを取らせ写真を撮るグループもいた。1時間半をかけて、見上げたり見下ろしたり潜ったりしながら、高原の展望台まで一周した。途中ここが「ノルウェイの森」ロケ地と言うような看板が立てられている場所もあった。9月には観月会があり、3月にはススキの発芽と育成を促進させるため山焼きが行われる。この景観は、地元のボランティアによって保たれている。

 

帰路、兵庫県加古川市志方町のコスモス畑に寄った。11haの休耕田を利用して、地域の活性化と世帯間交流を目的に毎年コスモス祭りとして開催されている。赤・白・ピンクの250万本のコスモスが丁度見頃の満開で、すき間無く咲いていた。これ程見事なコスモス畑は見たことが無い。20本100円でコスモスを摘み取り、持ち帰る人も多くいた。


丹波篠山 玉水 ゆり園 あじさい園

10万本の百合の花も見応えがありました。一句如何ですか。(2020/6/29)

 

 

6月の最後の週、湯村温泉へ12日の旅をした。料理には大満足したが、かつての繁栄の面影はすっかり失せ、新型コロナの影響で観光客もまばらであった。吉永小百合モデルの夢千代像と荒湯しか見所はなく、早々と川面に揺れる合歓の花の旅愁を後にした。帰路、丹波篠山の玉水ゆり園へ寄り道をした。

 

玉水ゆり園は、篠山城から5分の所に有った。15千㎡の3つの敷地には、開花時期ごとに6010万本の百合が植えられている。入口で検温、マスクの確認、アルコール消毒をして入園した。一部満開越えの花もあったが、チューリップや紫陽花に無い美しさと香りが有り、どれも見頃で見事で有った。真偽の程は不明で有るが、しぼんだ花弁の摘み取り作業をしていた女性に聞くと、開花後の球根は全て捨てるらしい。そうしないと之だけ大きな背丈の百合にはならないらしい。私は、大人の色気を感じさせる赤紫の百合が気に入った。なお、百合に劣らず、当園の紫陽花もきれいだった。「駅員の一卓の百合海へ向き」 能村登四郎


兵庫県立播磨中央公園(春のばらまつり)

美しい薔薇を見て一句、如何ですか。(2020/5/17)

 

新型コロナのため兵庫県は、まだ非常事態宣言が解除されていない。三密に注意して「新しい生活様式」を意識しながら、薔薇を見に行った。182ヘクタールの県下最大級の都市公園には、子供ゾーンやスポーツゾーン等々、終日遊べる施設やグランドがある。その一角の1.5ヘクタールの敷地に、95種2500株のバラが育てられていた。ちょっと盛りを過ぎた品種も有ったが、見応えのあるバラ園であった。何故か、バラに劣らず美しく着飾った妙齢のフィリピン女性5,6人が、盛んに写真を取り合っていた。花には、生きる生命力がある。早く平穏な日が、戻って来てほしいものだ。

 


明石大蔵海岸

これらの景色を見て、一句如何ですか。(2019/11/12)

 

最初の写真は、令和二年の初日の出の写真です。大蔵海岸の護岸には、初日の出を待つ多くの人が写っています。ヨットの帆のような形をした休憩所に落ちる夕日は絶景です。防波堤には、海鵜・カモメ・ウミネコ・アオサギなど、色々な鳥が来ます。


兵庫県立フラワーセンター

チューリップを見て、一句如何ですか。(2020/4/10)

 

新型コロナウイルスの感染者数がクルーズ船を除き6千人を超えた。兵庫県には緊急事態宣言が発出されているとは言え、素晴らしい晴天だ。兵庫県立フラワーセンターへ電話確認すると、イベントは全て中止し古代鏡展も閉館しているが、開園しているとの情報を得、妻と出かけた。行くと570台を収容する駐車場はガラガラで、人もまばら。ただ、丹精込めて育てた350品種16万本のチューリップは丁度見頃で、赤・白・青・黄と取り取りの品種が咲き誇っていた。晴天下、亀ノ倉池とのコントラストも良く、素晴らしいチューリップの写真を撮り早々に引き上げた。なお、肝心の俳句は、美しさに圧倒されて作れなかった。


明石市、明石城と石ヶ谷公園の梅

これらの景色を見て、一句如何ですか。(2020/3/12)

 

今年の梅の開花は1週間くらい早いと知り、京都の北野天満宮の梅見に足らず、明石の梅の名所の石ヶ谷公園の梅園に出かけました。幕の内弁当を持参して行きましたが、あいにく曇りがちな日和だったのが、残念でした。七分咲きの梅園には、子連れの家族やアベックなど、平和な風景がありました。また明石城の梅は、城をバックに美しい画像となりました。


明石市人丸近辺の観光スポット

こんな観光スポットを訪ねて、一句如何ですか。(2020/2/20)

 

明石市人丸山周辺には、日本標準時の天文台など、多くの観光スポットが有ります。最初の写真は宮本武蔵の作庭と伝わる日蓮宗「本松寺」の枯池式枯山山水園です。人丸山の麓の「亀の水」は多くの人が水を汲みに来ます。また1キロ程度足を延ばすと、「行き暮れて木の下かげを宿とせば花や今宵のあるじならまし」の和歌を遺した平忠度の塚が有ります。桜町と言う地名にもなり、江戸の面影を残す白雲桜は、小さな社も祭られています。明治44年に建築された中崎公会堂は、杮落としでは夏目漱石が講演しました。道中、菜の花やスミレ草も咲いていました。